Yonezawa Engineering Asia (Thailand) Co., Ltd.
全ての出会いをビジネスチャンスに
20年超蓄積した名刺情報を
Sansan で利活用
米沢工機株式会社のタイ子会社である Yonezawa Engineering Asia (Thailand) Co., Ltd. は、アジアのハブとして2000年代初めにタイ進出を果たしました。工作機械やソフトウェアの提供を通じて、タイのものづくりを支え続け、間もなく四半世紀を迎えようとしています。この約20年間を通して蓄積した名刺情報をより有効活用するため Sansan を導入した同社に、導入後の変化や活用方法について伺いました。
目 的
- 名刺管理にかかる作業時間の短縮
- 営業活動における属人化の解消
- 顧客情報の一元管理
課 題
- 名刺情報へのアクセスが困難
- 担当者に依存した顧客情報
- 有効活用できていない名刺データ
効 果
- 2.5時間/日の業務時間の削減
- 名刺情報へのアクセス向上
- 顧客接点の組織的な管理・活用
11ヶ国語のデータ化に対応
タイでも実績がありサポートが充実
[ お話を伺った方 ]
Managing Director 三上 裕一様
総務担当 Sopita様
名刺管理方法は営業スタッフにより様々で、
探し出すのに時間と手間がかかっていました
事業内容について
三上様 当社は、工作機械や産業機械を中心に、測定機・試験機・検査機など各種専用機に加え、ソフトウェアから治具・工具に至るまで、モノづくりに関わるあらゆる機械設備・製造生産システムをトータルで提供する機械専門商社です。1954年に東京で創業しました。
タイ法人の Yonezawa Engineering Asia(Thailand)Co., Ltd. は2002年12月に設立。海外にはこのほか、中国広州、インドネシア、ベトナム、メキシコ、米国オハイオ州に拠点を持っています。
単に工作機械を販売するだけでなく、顧客企業の困りごとを的確に把握し、課題の解決やご要望が実現できるような提案を心がけています。近年は、どこの国においても人件費が高騰し、新型コロナなどの不確定要素もあり、自動化やAI活用の需要が高まっています。ニーズが多様化し複雑化する中、専門商社として臨機応変な対応が求められています。
Sansan導入前の課題
ソピタ様 私はタイ法人の創業間もなく入社し、勤続20年超になります。この間、スタッフの数もお客様も、受注する仕事も年を追うごとに増えてきました。弊社の営業スタッフはお客様先訪問等で外出することも多く、1日中外回りをすることも少なくありません。そんな営業スタッフが外出先でお客様の連絡先等が必要になることもしばしばあります。「あの会社の、あの人の話が出た。今すぐ情報がほしい」といった具合です。そういった時は総務担当者の私に連絡が入ってくるのですが、名刺を探すために手掛けている仕事をいったん休止しなくてはなりません。名刺は営業スタッフが名刺ボックスやフォルダなど各々の方法で管理しています。会社名順で並んでいるもの、名刺交換日順にファイリングされているもの、更に、英語、タイ語、日本語の3言語が混在しているので、場合によっては1枚の名刺を探し出すために30分近くかかることもありました。
11ヶ国語のデータ化に対応していること、
タイでも実績がありサポートが充実していることが導入の決め手でした
導入の決め手
ソピタ様 こういった状況もあり、名刺管理の必要性を数年前から認識していました。まずは日本で展開されている名刺管理サービスをいくつか比較検討してみましたが、私たちが普段交換する名刺は英語やタイ語のものがほとんどなので、まずはこの言語に対応していることが必須条件でした。また、タイにいる私たちがどのくらいのサポートを受けられるかも検討の際の大きなポイントでした。
Sansan の導入の決め手となったのは、日本語だけでなく、英語、タイ語含め11ヶ国語のデータ化に対応していることです。タイでも既に導入している企業があるという実績も安心できる要素の一つでした。更に、導入に当たってカスタマーサクセスのきめ細かいサポートを受けられること、またサポートセンターへの問い合わせも日本語、英語で行えるので、ユーザが直接サポートを受けられる体制があることも大きな決め手でした。
当初は名刺管理としてのサービスを探していたのですが、Sansan には名刺管理の機能だけではなく、営業の活動履歴を残せる機能があるということも知り、当時、コロナ禍で営業活動が一変した私たちの課題を解決してくれるツールとしても大きな期待を持ちました。
名刺探しにかかっていた時間が1日あたり2.5時間も削減され、
在宅勤務中の社員の業務も可視化できるようになりました
導入後の効果
ソピタ様 Sansan 導入後は、各自が外出先からもスマホアプリを通じて名刺検索ができるようになったため、私たち総務への名刺探しの依頼はほぼなくなりました。また、名刺を探す際にも、今までのように紙の名刺を探し出すのと、データ化されている名刺から検索するのでは、その情報に辿り着くまでの時間が圧倒的に変わりました。Sansan では、会社名と人の名前、それぞれのキーワードを入力するだけで一瞬で探し出せます。より気軽に名刺情報の検索ができるようになったおかげで、名刺データを活用する機会は導入前よりも増えており、主に営業スタッフは平均で2日に1回はアクセスしています。
導入前に、私たち総務担当が依頼を受けて紙の名刺を探し出したり、営業担当が自分の紙の名刺を探し出していた時間を考えると、全体で1日あたり2.5時間ほどの業務時間削減につながっており、効果は少なくないと感じています。
また、導入当時はちょうどコロナ禍だったこともあり、ワークフロムホームがベースとなっており、営業の活動状況が見えにくいことが課題でもありました。Sansan では名刺の情報を利用し、お客様への訪問履歴や商談情報を登録できるレポート機能があったので、登録ルールを決め、営業担当全員に登録をしてもらいました。当時、一部のメンバーは社内フォルダに営業状況を残していましたが、アクセス性の問題もあり全員には徹底できていませんでした。その点、Sansan には外出先からもアクセスできる利便性があり、また、顧客情報は名刺として登録されているため、自分で入力する必要はありません。自分たちが使いやすいように営業活動のカテゴリーや商談情報登録の際のフォーマットも用意することが出来たので、営業担当に可能な限り手間をかけない運用フローを設定することができました。
三上様 日本での仕事の仕方と違い、タイでは多くのコミュニティがあり、イベント、ゴルフ、様々な場面で出会いの機会があります。その反面、一度限りの出会いで終わってしまうことも多くあります。また、私たち駐在員は、どこかのタイミングで必ず帰任や異動が発生します。当然に後任者に引き継ぎを行いますが、不十分な点はどうしても出てきます。任期中に1度や2度しか会わなかった顧客であれば、それはなおのことです。そうした不足面・マイナス面を補ってくれるのが Sansan です。Sansan のデータがあることにより、一度しか会った事がない人の情報も、いつ、誰が名刺交換したのかを残すことが出来ます。名刺をスキャンするだけで出会いの履歴がデータベース化できたのは大きな進歩です。
タイ人営業担当者同士の
コミュニケーション活性化を期待しています。
今後の活用方法
三上様 名刺データを検索する中で、過去に1度だけ会ったことのあるお客様、会社名も個人名も思い出せないが、名刺が赤っぽかった、こんなロゴがあった。そんな断片的な記憶からだけでも検索できればと思うことがあります。そんな時に有効なのがタグ機能です。検索性向上のため、今後は積極的に活用していきたいと思います。また、今後は名刺情報、営業履歴だけでなく、案件情報も Sansan で一元管理することを検討したいと思っています。可能な限り情報を集約することで事業の効率化が進むと考えています。
営業活動だけでなく、マーケティングでの活用も検討したいと思っています。例えば、メール配信機能を利用することで、従前に手作業で行っていた展示会への出展案内やプロモーション告知などの業務の効率化も見込めると考えています。
ソピタ様 総務部門としては、レポート機能の活用を更に促進していきたいと考えています。入力されたデータを取りまとめることで、営業の活動履歴報告や会議資料にも転用できます。こうした認識を社内に浸透させて、情報入力頻度の向上を図っていきたいと思います。
三上様 与信管理にも活用できると嬉しいですね。現況、取引先相手企業については、タイ商務省のデータベースなどで公開されている限られた情報しか私たちは知ることができません。登録した名刺データが決算報告書など何らかの財務情報と紐付いてくれれば、支払い条件の見直しなど財務・経理面でも有用となります。
現在、Sansanではタイ語でのサポートも充実してきていると聞いています。今後、日系企業においては、どの業界でも日本人駐在員を減らし、タイ人マネージャーを中心とした体制に切り替わっていくことは確実です。日本人の人的関係に依らない、タイ人も含めた全社的な営業データベースとして Sansan を発展させていく為にも、タイ語でのサポートにより更なる利用促進が見込めることを期待しています。